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end up in an orange jump suit「刑務所にブチ込まれる」(トランプの暴露本が出版へ) [アメリカ政治]

近く出版されるトランプ大統領の暴露本に描かれた内容が明らかになり、アメリカで話題を呼んでいる。著者は、このブログでも何度か取り上げたことがあるボブ・ウッドワード記者。ウォーターゲート事件をめぐる調査報道で当時のニクソン大統領を追い詰めて名を馳せたジャーナリストだ。

その新刊 Fear: Trump in the White House は、トランプのメチャクチャぶりを周囲が持て余し、政権内部がガタガタになっている状況を描いているということで、ウッドワード氏が所属する「ワシントン・ポスト」紙にその”さわり”が掲載された。

Fear: Trump in the White House

Fear: Trump in the White House

  • 作者: Bob Woodward
  • 出版社/メーカー: Simon & Schuster
  • 発売日: 2018/09/11
  • メディア: ハードカバー

さっそく、本の中で名指しされた閣僚や側近、そしてトランプが、「でっちあげだ」などと述べて内容を否定した。

この本(を伝える記事)から、 (end up in) an orange jump suit という言い回しを取り上げよう。

ウッドワードの本によると、トランプはいわゆる「ロシア疑惑」について特別検察官の聴取に応じる構えをみせ、予行演習まで行った。しかし弁護士は、トランプが偽証を疑われる答えしかしなかったため、聴取など論外だと言ったという。

- Trump's former personal lawyer John Dowd describes the President as "a fucking liar," telling Trump he would end up in an "orange jump suit" if he testified to special counsel Robert Mueller.
(中略)
Dowd's argument was stark: "There's no way you can get through these. ... Don't testify. It's either that or an orange jump suit."
("Bob Woodward: Trump's aides stole his papers 'to protect the country'" CNN Sep. 5, 2018)

公平を期すために、弁護士の否定コメントも引用すると、

- I did not refer to the President as a 'liar' and did not say that he was likely to end up in an 'orange jump suit'. It was a great honor and distinct privilege to serve President Trump.
(ibid.)

私はたまたま orange jump suit が何のことか知っていたが、それがわからないと、「オレンジ色のつなぎ」と言われても意味が取れないだろう。

これは「囚人服」のことである。そこで弁護士は、聴取に応じればトランプが罪に問われて「囚人服を着るハメになる」、つまり刑務所行きになる、と言って押し留めた、というように取ればいいはずだ。

誤解のないように書くと、「囚人服」イコール orange jump suit と一対一対応するわけではない。たとえば Wikipedia には prison uniform という項目があり、異なった色や柄が取り上げられている。striped, stripes のものもあり、日本での囚人服のイメージといえばこれだろうか。
https://en.wikipedia.org/wiki/Prison_uniform

私が orange jump suit を知ったのは、アメリカがイラク戦争の囚人を虐待しているという非難が高まった時である。囚人たちが着せられていたのがオレンジ色の服だったからだ。

さらに、IS(イスラム国)がネットで公開した西側の人質は、みなオレンジ色の服を着せられていた。これはアメリカによるイスラム系の囚人の扱いを念頭に置いたものだと指摘されていた。

なお、アメリカが囚人の虐待を行っていた場所としてよく知られているのがキューバにあるアメリカ軍のグアンタナモ基地だが、この Guantanamo は Gitmo という俗称で知られ、マスメディアもこの呼称をよく使っている。

以前読んだ翻訳記事で「ギトモ」と書かれているのを見たことがあるが、説明もなくこの言葉だけが使われていた。これでは意味を知らない読者には何のことかわかるまい。やはり「グアンタナモ」と訳すか、この基地のことだという注をつけるべきだろう。それとも、この記事の訳者は Gitmo が何を指すのかを知らなかったのだろうか?

ということで、orange jump suit にせよ Gitmo にせよ、背景知識がないと言葉だけ眺めても意味がわからない例といえるだろう。別に「だけど私は知っていた」と smug face (ドヤ顔)をしたいわけではなく、このような言葉が私にもまだまだたくさんあるはずだ、と気を引き締めたい。

ウッドワード記者の新刊は、9月11日に発売される予定だ。2001年の同時多発テロの日付であるのは、やはり意図してぶつけて来たものだろうか。

またタイトルの Fear が以前話題となった別の内幕本 Fire and Fury (参考→ tell-all, exposé 「すっぱ抜き」「暴露もの」(トランプの暴露本が話題に) →「壁にとまったハエ」は適切な訳か? ~ fly on the wall #2) を何となく連想させるのも意図したものか。

いずれにせよ、この新刊もまた大いに騒がれることだろう。そして追い打ちをかけるように、政権内部の高官が匿名でトランプを批判する op-ed 寄稿記事を「ニューヨーク・タイムズ」紙に出した。中間選挙を前に、思わぬ激震がトランプ政権を見舞っているようである。

参考:Bob Woodward 記者についての過去の記事:
「ディープ・スロート」の正体 
Deep Throat の正体・英単語編
ボブ・ウッドワードの新著 State of Denial
「ディープ・スロート」の死


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タグ:トランプ
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