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「ストレート・ノー・チェイサー」 (米英で違う chaser) [英語文化のトリビア]

英語と酒の談義を続ける。私がジャズのおかげで結構な数の単語や表現を覚えてきたことはこれまでも書いたが、今回もひとつ。「ストレート・ノー・チェイサー」 "Straight, No Chaser" である。

ストレイト・ノー・チェイサー(+3)

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  • アーティスト: セロニアス・モンク・カルテット
  • 出版社/メーカー: ソニーレコード
  • 発売日: 1997/03/01
  • メディア: CD

学生の頃は、ウイスキーといえば水割りで飲んでいて、チェイサーを知らなかった。社会人になってジャズを聞くようになり、このタイトルの曲を知り、チェイサーのことも知った。その後、多少値が張るが味の良いウイスキーを知ってから、飲み方はオン・ザ・ロックになり、さらにはストレートをチェイサーと飲むようになった。

そんな個人的な酒の話はともかく、今回 chaser について書こうと思ったのは、このジャズの作品を思い出してあらためて辞書を引いてみたら、アメリカとイギリスで意味が逆であることを知ったからだ。

- a(米)強い酒の直後か、強い酒を飲みながら飲む軽い飲み物;水・ビール・コーヒーなど) b(英)弱い酒の後に飲む強い酒;ウイスキーなど
(ジーニアス英和大辞典)

- UK a small alcoholic drink which is drunk after a weaker alcoholic drink
beer with a whisky chaser
US a drink with little or no alcohol in it which is drunk after a small strong alcoholic drink
whisky with a beer chaser
tequila with a grapefruit-juice chaser
(Cambridge Advanced Learner's Dictionary)

そして、オンラインの辞書をいろいろ見比べてわかったのは、かなりの数の英米の辞書が、それぞれの国での用法のみを取り上げていて、相手の国で使われる逆の意味を記述していないことだ。おもしろい。食文化については各自の国のこだわりがあるということだろうか。

また、両方の意味を載せているのが、上記のケンブリッジやLDOCEなど、むしろネイティブ以外の使用者を想定している学習辞書だったのもおもしろい。

しかしどうして英米でこのように使い方がわかれたのか、オンラインの辞書を見てもわからなかった。そして現状もそうなのだろうか。詳しい方がいらしたら教えていただければ幸いである。

「ストレート・ノー・チェイサー」はジャズの奇才・異才ピアニスト、セロニアス・モンク Thelonious Monk の作品だ。私はどうもモンクが苦手である。彼と並び称される奇才ピアニストに、先日取り上げたバド・パウエル Bud Powell がいるが、パウエルの方はすぐに好きになったのと対照的である。

それでも、この Straight, No Chaser はやはり名作だ。彼のドキュメンタリー映画のタイトルにもなっているが、この映像作品を監修したのがクリント・イーストウッドだと知って驚いた。

セロニアス・モンク ストレート・ノー・チェイサー [DVD]

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  • メディア: DVD


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コメント 4

バネ

いつも興味のある話題ありがとうございます。 英米で何故使い方が分かれたか不思議ですが、ONLINE ETYMOLOGYによると
・"a drink of liquor taken (or said to be taken) to kill the aftertaste of coffee or tobacco," used in Eng. from c.1800.
・"water or mild beverage taken after a strong drink" is 1897, U.S.
とありました。
また、"a drink to follow immediately after another drink" or "A beverage drunk after another potable." の様にアルコールの強さを問わない用法を示している辞書もありました。(Rhymezone/Wordnet 3.0/Epicurus.com Spirits Glossary)
アメリカンコーヒーが薄いように、米国の "chaser" はアルコールが薄いと覚えることにします。
by バネ (2010-07-31 22:51) 

子守男

Online Etymology Dictionary は私も参照しましたが、結局、最初から英米で意味合いが異なっている言葉なのだろうと想像します。イギリス人が移り住んだアメリカとはいえ、やはり酒文化までそのまま移植されたわけではないのでしょうね。
by 子守男 (2010-08-04 00:28) 

なっきぃー

何時も楽しく拝見しています
英語初心者の愚問で申し訳ないです
RとLが聞き取れません
イギリス人とアメリカ人は微妙に違うように感じますが
実際の所どうなんでしょうか?
地方の方言みたいに違いますか?

by なっきぃー (2019-01-19 22:27) 

tempus fugit

LとRの聞き取りは難しいですよね。自分で発音して理解してもらうのはたぶん大丈夫なつもりですが、聞く方となると、実際はほとんど内容・文脈から「この単語だ」と判断しているのではないかなと思います。

ネットラジオなどで知らない単語を耳にして辞書で確かめると、Lだと考えたのに見つからず、Rを見たらあった、なんてことがずいぶんありますので。

その意味でも、純粋にリスニング力の向上をめざすこととあわせて、自分の語彙自体を増やしていくことが聞き取りにも役立つのではないかなと思っています。

「微妙に違う」というのは、L(ないしR)の発音が英米で異なっているのでは、という意味だと思いますが、英語の音声学もよく知らず、私にはわかりません。どうもすみません。

by tempus fugit (2019-01-20 09:44) 

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