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reach for the stars は「高望みする」か [注意したい単語・意外な意味]

誤用かもしれない astronomical chance の実例について前回取り上げたが、ここから連想した表現がある。star という単語が使われているが、私は最初に日本語に沿って誤ったイメージで記憶し、後に unlearn するはめになった。reach [shoot] for the stars というイディオムがそれである。

私は最初、この表現を「高望みをする」として覚えた。イディオム集か何かにそう書いてあったからだ。そしてこの訳語から、自分の力では到底かなわない、身の程知らずの望みを抱くというように思い込んでいた。

国語辞典で「高望み」を引くと、「身分や能力を越えた高い望みをもつこと」と並んで「分不相応な望み」とあるので、そうとらえたとしても大きな間違いとはいえないと思う。

この表現が実際に使われた例には長らく出会わなかったが、ようやくある日、実例を目にした。自分がとらえていたようなネガティブなニュアンスではなかったので意外に思った。

その実例はメモしておかなかったので今となっては具体的にはわからないが、その後、ネイティブスピーカーに会った際に尋ねたら、前向きな姿勢について使ってもおかしくないという答えだった。

ネイティブだから正しいとは限らない、ということでネットを調べてみると、次のような例が見つかる。

- There used to be a saying that if a man had great ambition, he was "reaching for the stars". The idea was that he was so eager to succeed he was willing to try the impossible, to reach for the stars.
( http://macscouter.com/Scoutmaster/SM_Minutes_P2.asp#45 )

- I love the phrase “Reach for the Stars!” It conjures up images for me of magic and seems to open the doorway to amazing possibilities.
( http://radiantlifecounseling.com/blog/2008/01/16/reach-for-the-stars/ )

手持ちの英和辞典を見ると、「できそうもないことをしようとする」「不可能なものを得ようとする」といった訳語を載せているものがある。「高望み」より多少は中立的な感じといえるだろうか。英英辞典には、次のように記述されている。

- have high or ambitious aims

- reach for the moon/stars
to try to achieve something that is very difficult
If you want success, you have to reach for the moon.

reach for the stars の意味について、「そんなこと当たり前ではないか」と思われる人は、読み飛ばしていただければ結構である。書きたかったのはむしろ、中途半端な訳語で単語・表現を覚えると思わぬ回り道をしかねない、ということにある。


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コメント 4

favourite

reach for the star、私はたまたま歌の歌詞で聞いたのが最初だったのでポジティブな意味で理解していましたが、確かに英和辞典の解説はmisleadingなことが多いですね。何だったか覚えていませんが、ずいぶん前に普段あまり使われていない単語を英和辞書で覚えた意味で使ったらイギリス人に「そんな意味あるの?」と驚かれ、恥ずかしい思いをしました・・・。
by favourite (2008-07-27 01:24) 

子守男

favourite さん、コメントありがとうございました。やはり単語や表現は実際に出会った例で覚えた方がニュアンスもつかめるし理想だと思いますが、一方で、現実にはすべての語彙についてそうするわけにはなかなかいかないのが辛いところですね。
by 子守男 (2008-07-28 00:55) 

ys

いつも楽しく読ませていただいております。       tempus fugitさんの英語を学び続ける姿勢には頭が下がります。                         さて、このreach for the starsのブログを読み、40年ほど前にFEN(現Eagle810)で放送していたAmerican Top 40を思い出しました。                     いつもCasey Kasemが番組で、"Keep your feet on the ground and keep reaching for the stars!"と言って番組を締め括っていました。それ以来、前向きな姿勢を表す表現と理解しています。
by ys (2018-09-28 10:17) 

tempus fugit

ケイシー・ケイサムは私もよく聞いていましたが、この表現に気づかないまま聞き流していたようで、お恥ずかしいことに覚えていません。イディオム集で知ったのが勘違いのもとで、やはりysさんのように実際に使われた例で覚えたほうが間違いがない、ということですね。

Casey Kasemについては、彼が亡くなった時に記事を書いていますので、紹介させていただきます。
https://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2014-06-18

by tempus fugit (2018-09-29 09:38) 

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