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「ナントカ 2.0」という言い方 (トランプの「入国制限バージョン2」に差し止め命令) [数にちなむ表現]

トランプ大統領が作り直したイスラム諸国からの新・入国制限措置について、アメリカの連邦地裁が執行停止を命じた。ハワイ州がこの大統領令の差し止めを求めた際の発表に"Muslim Ban 2.0"とあり、お役所の公式コメントでもこうした表現を使うのだな、とおもしろく感じたことを思い出した。

"Muslim Ban 2.0"という言い方自体は、別にハワイ州が最初に使ったものではなさそうだ。最初の入国制限にストップがかかった時からトランプは「見直して新しい大統領令を出す」と言っていたので、その頃からこの表現がマスメディアなどで使われていたとしても不思議ではない。

そして今月初めに新しい大統領令が出た後、ハワイ州の動きを伝える記事を読んで司法長官がこの言葉を使ったことを知り、おもしろいと思ったのだった。

今回の差し止め決定のニュースでそれを思い出したので、州司法長官は具体的にどのように言っていたのか、あらためてネットで調べてみたら、ハワイ州司法省の公式サイトに次のような今月6日付の文書が載っているを見つけた。

- This new executive order is nothing more than Muslim Ban 2.0. Under the pretense of national security, it still targets immigrants and refugees. It leaves the door open for even further restrictions.
https://ag.hawaii.gov/wp-content/uploads/2017/01/News-Release-2017-26.pdf

nothing more than... と明言するなど、まるで反対派活動グループの主張を読んでいるようだが、州政府が中央政府を相手取って公式に異論を申し立てるというのは、さすが連邦国家というべきか、戦時中排斥を受けた歴史を持つ日系人をはじめ非白人が多いハワイという土地柄もあるのだろうか(Doug Chin 司法長官も中国系だ)。また前回もそうだったが、連邦地裁も大統領令に「ダメ」を出すとは check and balance が働いている実例ということもできるだろう。

それはともかく、時事的な英文を読んでいると "なになに 2.0" はちょくちょくお目にかかる言葉だ。英語圏のオンライン辞書にも "2.0" を見出し語として収録しているものがある。

- Used to denote a superior or more advanced version of an original concept, product, service, etc.
welcome to Big Government 2.0
Origin Early 21st century: from Web 2.0.
(Oxford Dictionaries)

- used postpositively to describe a new and improved version or example of something or someone
(Merriam-Webster.com)

- A new better version of something
web 2.0 - the new format/level for websites
BMX 2.0 - the new type of large wheeled BMX bikes
Fashion 2.0 - the next new look
(Urban Dictionary)

なお、ここでの 0 は zero ではなく two-point-oh と読むのが流儀のようだ。ジェームズ・ボンドの007が double-oh-seven と呼ばれる(原作者イアン・フレミングがそう書いている)のを連想する。

電子辞書では(少なくとも私が使ってきた機種では)アラビア数字による検索ができないようで、こうした表現を調べたい時は不便だ(方法を知らないだけかもしれないが)。2 なら two と入力すればいいのだが、大きい数字だと長くなって面倒だし、それでちゃんとヒットするのか不安になる。007 は zerozeroseven と打ってみたらちゃんと出てきたのでひと安心だった。

さて、上の引用にあるようにこの表現は「ウェブ2.0」が由来のようである。日本でもこの言葉が入ってきて以来、「なんとか 2.0」という言い方が使われるようになっていると思うが、一方で、よく使うような業種や業界はいまも限られているのではないかと個人的には思っている。

本屋に立ち寄って、「ナニナニ 2.0」と題した本や雑誌を見たからといって、それだけで手に取ってみようという気にはならない。私には「次世代~」とか「バージョン2」の方がまだピンとくるが、そんな「1.0」、いやむしろそれ未満というべきアナログ世代には効果のないタイトルなのである。

ところが最近は、「3.0」あるいはもっと大きい数字も目にするようで何だかくらくらしてしまうが、トランプが入国制限で「大統領令3.0」を出してきたら、これまた目が回ってしまうことだろう。大統領はさっそく今回の決定について "This is an unprecedented judicial overreach." (司法の行き過ぎだ、度を越している)と吠えている。


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