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トランプ大統領の「手の大きさ」や「握手」はなぜ注目を集めているのか [アメリカ政治]

前回は安倍・トランプ会談の photo op での「奇妙な握手」を取り上げたが、これにとどまらず、トランプ大統領の「握手」や「手」は、わけあって注目を集める話題となっている。今週初めにカナダのトルドー首相と会談したが、ごく一瞬をとらえた写真のカットまで格好のツイートの肴にされていた。

ロイター通信は、そうしたツイートを集めた記事を書いている。紹介されているのは、どれもトランプ大統領が握手のために差し出した手を見つめるトルドー首相の写真をつけ、その時に首相が何を考えていたかというジョークを書いた内容となっている。



動画を見ると、トルドー首相は別にじっと手のひらを見続けていたわけではなく、普通に握手を交わしている。つまり実のところ写真はその動作の一瞬をとらえたものにすぎないのだが、それはともかく、記事から引用しよう。

- Adding to Trump’s steadily growing collection of awkward handshakes, the US president put out his hand to Trudeau only to be met with a bemused stare.

While it was merely a split-second snap captured by a lucky photographer, and in fact Trudeau went on to happily shake Trump’s hand, the Twitterati couldn’t resist but point out all the possible thoughts that could have been running through the Canadian PM’s head.
("Trump’s awkward handshake with Trudeau becomes instant meme" Reuters Feb. 13, 2017)

なおタイトルにある meme はウェブでは今やおなじみの単語で、もともとの「社会的遺伝子」「他人や後代に受け継がれていく文化・慣習」とは別に、「ネットで広く取り上げられている言葉・画像・話題」という意味を持つようになっている。また Twitterati は「ツイッター愛好者」のことである。

ということで、罪のないお遊びなのだが、それにしてもトルドー首相の表情が何ともおもしろく、格好のネタになるのも無理はない。

そしてその中に、トランプの手の大きさにひっかけた内容がいくつかあった。例えば "So tiny..." というものだ。また記事本文にも、

- The photo provided perfect fodder for golden shower jokes and Trump’s tiny hands memes.
(ibid.)

とある。golden shower とは疑惑を持たれているロシアとの関係にまつわる”下ネタ”的内容で日本でも取り上げられていたが、もうひとつの「手の小ささ」も実は”そちら系”の背景がある。そしてトランプ関連の記事で時おり目にする話題となっている。

たとえば、つい先日書いたエントリ(→ トランプ大統領の根強い true believer 「熱狂的ファン」「盲信者」)で引用したトランプ批判記事の中にも、

- Your [Trump's] words and actions appear to be classic "projection" on your part, revealing the following personality traits:
Small, like when you argue about the size of your hands. (以下略)
("President Trump, we know what you're up to" CNN Jan.30, 2017)

とあり、背景を知らないと何で手の話が出てくるのか唐突感があるだろう。

トランプ大統領にまつわる「手のサイズ」の意味あいを私が知ったのは数か月前のことで、「ニューヨーク・タイムズ」紙に定期的に寄稿しているニコラス・クリストフ Nicholas Kristof 氏のトランプ批判記事で目にしたのがきっかけだった。その部分を引用しよう。

- Something about Trump is paradigmatic of the most atrocious kind of seventh-grade boy: The boasts about not doing homework, the habit of blaming others when things go wrong, the penchant for exaggerating everything into the best ever, the braggadocio to mask insecurity about size of hands or genitals, (以下略)
("That Seventh-Grade Bully Is Running for President" New York Times Sept. 29, 2016)

ここで気になったのが hand と genital のくだりである。後者はまだしも、手の大きさは braggadocio (空威張り) to mask insecurity と関係があるのか。

それで調べて知ったのは、(少なくとも)アメリカでは、手と生殖器のサイズは連動しているという俗説があるらしいこと、そして共和党の中で指名争いが繰り広げられていた時に、マルコ・ルビオ候補がこの説を念頭に「トランプの手のサイズ」を持ち出して話題を呼んだ、ということだった。

- Marco Rubio told supporters last week that GOP presidential rival Donald Trump is "always calling me 'little Marco.'"

"He is taller than me, he's like 6' 2", which is why I don't understand why his hands are the size of someone who is 5' 2"," Rubio joked. "Have you seen his hands? And you know what they say about men with small hands -- "

The crowd erupted.

" -- You can't trust them," Rubio said.
("The History Behind the Donald Trump 'Small Hands' Insult" ABC March 4, 2016)

先に書いた俗説を知らないと、なぜルビオ候補が "small hands..." と言ったら聴衆がドッと沸いたのかわからないことになる。

マスメディアの中にも、はっきり書くのを憚って "implying that it extends to other parts of Trump's body" (NPR) と表現していた記事があったが、ルビオ発言についてトランプ自身がテレビ番組で述べた際に使ったのは

- "Look at those hands. Are they small hands? He said if they're small, something else must be small. I guarantee you there's no problem."

という表現だった。

こうした背景知識を知った時はあえて取り上げようと思わなかったが、今回はこれがわからないと内容も理解できないので、”下ネタ”ではあるが意を決して書いてみた次第である。

もうひとつ、トランプ大統領は実は握手が嫌いらしいと前回書いたが、そうした不安の反動なのだろうか、握手をする際は相手の手を自分の方にグッと引き寄せることがあり(yank と呼ばれる)、これまた話題になっているらしい。これについて複数の動画をつけて紹介しているのが下記の記事である。

これを見ると、今回トルドー首相はトランプの流儀を知っていたのか、yank されないようにと負けじと握り返しているようにも見え、吹き出したくなる。安倍首相にも言及がある部分から引用しよう。

- Many on Twitter noted how Trudeau seemingly avoided Trump's infamous, uh, yank. One person also described it — extremely accurately — as "the biggest display of dominance" in Canada's history.

If you don't know what the yank looks like — lucky you — feast your eyes on the president's ultra-awkward handshake with Japanese Prime Minister Shinzo Abe last week.
("Justin Trudeau, Donald Trump Handshake Was Yank-Free" The Huffington Post Canada Feb. 13, 2017)



移民規制の大統領令が大騒ぎになった時に、トルドー首相はいち早く「移民の皆さんカナダへおいでください」というツイートをしていた。今回トランプに見せた態度といい、単に若くてハンサムな二世政治家、というだけではないしたたかさがあるようだ。

長くなったのでこのへんで終わりにするが、トランプ政権は、フリン補佐官がロシアをめぐる言動で更迭、「もうひとつの事実」という珍語を”発明”したコンウェイ顧問(→ "alternative facts" ~ トランプ側近が使った「ウソ」の言い換え?)が別の問題発言、さらに大統領本人が一般人もいる安倍総理との夕食会で北朝鮮のミサイル対応を協議したらしいこと、といった問題が次々と表面化し、早くも調子が怪しくなっている。


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タグ:トランプ
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