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viewer (reader) discretion is advised 「ご覧になる前にお気をつけください」 (シリア難民の風刺画に賛否) [ニュースと英語]

シリアから逃れようとして果たせず、遺体となって浜辺に漂着した子どもの写真は、難民問題の悲惨さを世界中に訴えるものとなったが、かの「シャルリ・エブド」誌がこの子どもに材を取った風刺画を掲載し、賛否を呼んでいるという。

それを伝える記事をいくつか読んでいたら、reader discretion advised という注意書きが出てきた。viewer discretion (is) advised という表現があるが、その変形となっているわけである。

まず Charlie Hebdo の風刺画についてだが、2点掲載され、ひとつは、子どもの遺体の上方に "So Close to the Goal" と書かれ、さらに "Promo! 2 kids menus for the price of one" というマクドナルドの看板が描かれている(なお偶然だが、つい先日マクドナルド関連の表現を取り上げた → Golden Arches 「マクドナルド(のロゴ)」)。

もうひとつは、“Proof that Europe is Christian" というタイトルの下に、"Christians walk on water" という説明のついた、海の上を歩くイエス・キリストらしき人物、そして "Muslim children sink” という言葉とともに海から突き出た子どもの脚が描かれている。原語はフランス語で、英訳は記事によって多少違いがある。

そこで今回の表現だが、ロシアの外国語ニュースメディア RT の記事で目にしたものだ。下記の reads という単語から張られたリンク(その先は風刺画が見られるツイート)について「不快に感じるおそれがある」という注意をした後に出てくる。

- The first page of the new cartoon, dubbed ‘Welcome, migrants’ features a gruesome picture of the drowned three-year-old lying face down on the beach. “So Close to the Goal,” the caption reads in French. (YOU MAY FIND LINKED CONTENT OFFENSIVE, READER DISCRETION ADVISED).
("JeSuisCharlie now? Social media outrage at cartoon mocking death of Syrian toddler Aylan Kurdi" RT, 14 Sep, 2015)
https://www.rt.com/news/315290-charlie-hebdo-cartoon-aylan/

discretion は「自己判断による決定」「自由裁量」などと辞書にある。活字なので READER...となっているが、私が目にしたことがあるのは、

- Warning: The following contains graphic images. Viewer discretion is advised.

のような、viewer を使った映像での表示だ。graphic には「グラフィックの、図表の」のほかに「写実的な、生き生きとした」という意味もあるが、ここではそれを通り越して「なまなましい」「どぎつい」を意味する。

そこで、あらかじめ「刺激の強い内容が含まれているので注意して下さい」として、「見るなら自己責任で」と呼びかけているわけで、事前にお断りをする際の一種の決まり文句といえるだろう。

さて、今回の風刺画をめぐりマスメディアは、死亡した子どもを茶化すものだとして「シャルリ・エブド」への批判があがっていることを伝えている。預言者ムハンマドの風刺画掲載でこの雑誌が襲撃を受けたあとの "Je suis Charlie" というスローガンをもじって、これとは逆の "Je ne suis pas Charlie" (I am not Charie) という声をあげている人もいるそうだ。

一方、風刺画をめぐる”賛”の意見は、「子ども(の遺体)を題材にしたのは悪趣味だが、難民受け入れを渋るヨーロッパ(のキリスト教世界)を批判したもので、子どもを茶化したものではない」というものだ。上記引用の reads からリンクされているツイートもこうした内容になっている。

そして、私もこの風刺画を見た時、同じように感じた。子どもの遺体を描いたのは確かにえげつなく、個人的にはついていけないものの、難民の子どもを揶揄したのではなく、「シャルリ・エブド」も属しているヨーロッパに批判の矛先を向けたもの、と思ったのである。

個人によって、そしてそれぞれが背負う文化によっても異なるので、どちらが正しいかという解答はないともいえるが、私はムハンマドの風刺画の方がずっと冒涜的で、異なる宗教や文化への侮辱と取られても仕方がないと考える。ところが欧米人、特にフランス人は「言論の自由」を流血を通じて勝ち取った至高なもので批判はお門違いと考えている人も多いという。このへんは日本人である私は皮膚感覚としては把握できないものだ。

ただ、肌でわからないのであれば、頭を使って理解するようつとめる必要があるとは考えている。日本でも「私はシャルリ」と書いたプラカードを持った人がいたが、それが何を意味するのか、イスラム教徒にどのように受け取られる可能性があるのか、そうしたことに考えを巡らすことなく単なるムードで行動すると、あらぬ誤解を受けるおそれがあると思う。

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