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会話重視の弊害? Because~だけでは英文にならない [文法・語法]

今回も自分の拙い英語力を棚にあげて、意地悪く日本人が間違える英語の実例について書く。それは because の使い方についてである。前回同様、聞けば「何だ、そんなことか」と思う人もいるだろうが、実際にあったことなので紹介したい。

何年も前になるが、仕事で後輩の書いた英文をチェックした時のこと。チェックといっても、内容に間違いがないかが中心で、英語については、そのあとでネイティブが校正するので、私のレベルでも明らかにおかしいと思ったところに手を入れる程度である。

かなりの英語力を持つ後輩だったが、読んでいて、妙な文があるのに気づいた。原文はもちろん手元にないので、辞書をにあった例文をたとえに使って説明したい。それは、

- The boy was absent. Because he was ill.

というようなものだった。

これは私でもヘンだと思ったので、The boy was absent because he was ill. という形に直しておいた。

それから少し経って、また後輩の書いた英文について同様のチェックをすることがあったが、そこでもまた、

- We didn't enjoy the day. Because the weather was so awful.

というような文が目にとまった。最近はこれでもいいのということになったのか、そんなはずはあるまいとネイティブに聞いてみると、やはり不適切との答えであった。

後輩に「これって変じゃないか?」とたずねると、学校で出てきたことがある、テキストに確かに載っていた、という答えだった。

へえ、と考えたが、思い当たったのは会話のやりとりである。"We didn't enjoy the day." "Why?" "Because the weather was so awful." というのだったら、確かに Because... はありだろう。

ただこれは、話し言葉で why? に対する答えとして使っているのであり、理屈から言えば、"(We didn't enjoy the day) because the weather was so awful." や "(That is) because the weather was so awful." の前半が省略されたと考えるべきだろう。日常会話ならいいが、書き言葉などでは「話すとおりに書けばいい」ということにはならない。

そこまでしっかりと教えられていないのだったら、「コミュニケーションに役立つ英語」の名のもとに、会話調の英文を増やすあまり基礎がないがしろにされているのではないか、と感じる。いくら「実際に使う、生きた英語を」といっても、最低限知っておくべきルールを踏まえた上であるべきだ。

ついでに書くと、"Because the weather was so awful, we didn't enjoy the day." のように because 節を先にするのは英文としてあまり良くないという。以前読んだライティングの本にもそうしたことが書かれていた。

英語的には、中核となる情報(結論)がわからないままに、いきなり理由の部分を示すのは「一体何のことか」と聞き手を不安に陥れる、ということになるのではないか。日本語では「~なので」と始めた方がむしろ自然だが、英語ではそうではないらしい。上記のような短い文ならまだいいが、これが長い文で、Because...の部分がえんえんと続いていると、読んでいる方はいらいらしてくるのだろう。

だから、ケースバイケースということはあるだろうが、乱暴にいえば、会話はともかく書き言葉では、とりあえず

- Because ~で文は始めない

を原則にすれば問題はない、と考えてもよさそうだ。このルールは、while とか although、また as など他の接続詞にも当てはまると思うが、私は専門家ではないのでいい加減なことを書くわけにもいかず、この程度にしておきたい。

余談だが、「リーダーズ英和辞典」には、because の例文のひとつとして、

- Because it is there.
そこに山があるから(George Malloryのことば)

と書かれていた。

これは、「(当時まだ誰も登頂していなかった)エベレストをなぜ目指すのか」と尋ねられた登山家マロリーの有名な答えなので、辞書編集者が「一般常識・教養の面からも採用しよう」と考えたものだろうと想像する。

しかし英語学習の観点からは、この言葉だけをぽんと出して例文とするのは、必ずしも適切とはいえないのではないか。まあ「リーダーズ」を使う人だったら、その段階はすでにクリアしているはず、ということだろう。

それでも、Malloryが誰なのかピンとこない人には、この例文と記述だけでは何のことかわからない、という別の問題もありそうだ。だがこれも「リーダーズ」を使うくらいの人なら「知ってて当然」、とまではいわなくても、「わからなかったら自分で調べろ」というのが編集者のこころなのだろう。

because については、この言葉が新しい形で使われるようになったとして、去年の Word of the Year に 選ばれたと書いたことがある(→「2013年の流行語大賞」は(なんと) because)。その時も、今回書いたことにも触れようかとぼんやり考えたような気がするが、結局忘れていた。前回の記事をきっかけに思い出したので、取り上げてみたしだいである。

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コメント 2

Euler

私は現在大学生ですが、中学か高校時代の英語教師がbecauseの使用に関して同じような注意をしていた記憶があります。
by Euler (2014-10-02 17:07) 

tempus fugit

しっかりと教える先生もいるということですね。書き言葉をちゃんと学んでから話し言葉を身につけようとする方が、その逆よりも(少なくとも実務で英語を使う分には)望ましいと経験的に思うのですが、世の中の傾向は逆のようですね。

by tempus fugit (2014-10-03 00:00) 

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