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「リベンジポルノ」は和製英語ではない (続・Word of the Year for 2013) [Word of the Year]

前回は年始恒例の American Dialect Society が選ぶ Word of the Year について書いたが、アメリカ英語学会は、毎年「大賞」の他にいくつかのカテゴリー別に「部門賞」を選んでいる。もう少し「2013年を彩った言葉」について見てみよう。

( ttp://www.americandialect.org/wp-content/uploads/2013-Word-of-the-Year-PRESS-RELEASE.pdf )

まず、Most Useful の部門では、いずれも前回紹介した because, slash, selfie といった「大賞」とその候補がここでも上位を占めた。

Most Creative で3位になった robo sapiens は「ホモ・サピエンス」のもじりだとすぐわかる。a class of robots with human-like intelligence と説明されている。「アメリカ英語学会」の選定は、この国の文化や流行などの背景知識がないとわからないものがよくあるが、こうした単語があると何だかホッとする。

Most Likely to Succeed というカテゴリーには binge-watch という語があげられていた。 binge については以前「イッキ飲み」について書いた際に取り上げたが、「好きなだけ何かをやる、何かにふける」という意味がある。そこで、binge-watch は to consume vast quantities of a single show or series of visual entertainment in one sitting ということだそうだ。「好きな番組をありったけいっぺんに見る」という感じだろうか。

またこの部門には、海外ニュースでしばしば登場した drone が動詞として使われるようになったとして取り上げられていたほか、glasshole という傑作な言葉もあげられていた。いわゆる「ウェアラブルコンピューター」である Google Glass の利用者を揶揄したもののようで、その「こころ」は、もちろん gl- を省いていただければがわかる(a person made oblivious by wearing Google Glass, a head-mounted computer)。

そして、Most Outrageous 部門のひとつに選ばれたのが、revenge porn である。「リベンジポルノ」は和製英語っぽいと思う人もいそうなので、あえて今回のタイトルにしてみたが、れっきとした英語だ。vindictive posting of sexually explicit pictures of someone without consent という説明がついている。

Wikipedia も見出し項目として、

- Revenge porn is sexually explicit media that is publicly shared online without the consent of the pictured individual.

Revenge porn is typically uploaded by former lovers or hackers and is most often for the purpose of humiliation. The images are most often "selfies," which are taken by the subject of the photo, but some images are taken by the uploader. The images or videos are often accompanied by personal information, including the pictured individual's full name, links to Facebook and social media profiles or addresses.

と説明しており、話題の selfie という単語も出てくる。ソーシャルメディアに潜むコワさを感じさせる記述だ。

次は最近のBBCの記事から。

- 'Revenge porn' site owner arrested in San Diego
A 27-year-old man has been arrested in connection with the running of a "revenge porn" website.
( ttp://www.bbc.co.uk/news/technology-25332816 )

ところで、すっかり日本語として定着したといえる「リベンジ」は、「再挑戦する」「雪辱をはたす」といったほどの意味だろうが、「和製英語に違いない」と思いつつ使っている人が結構いるのではないだろうか。言葉の使用は理屈でわりきれるものではない。

ちなみにこうした意味での「リベンジ」を「研究社和英大辞典」は win a rematch (against) としていた。「リターンマッチ」も return match も間違いではないだろうが、この rematch の方をよく耳にするように感じる。

脱線すると、カタカナ英語や和製英語は確かにやっかいだが、以前も書いたように、英語学習の目の敵にするより、それを逆手に取って正しい表現を探り語彙を増やすきっかけにするくらいの気骨が学習者には必要だろう(と偉そうなことを書いてみる)。その昔、カタカナ英語が氾濫しているから日本人は英語ができないのだ、という一文を読んだことがあるが、視野が狭くひ弱な発想だと思わざるを得なかった。

ただ、一部の国語辞典に見られる記述には確かに不親切だと思うことがある。例えば、「カンニング」について、試験の不正行為という説明とともに、cunning とだけ書いてある、といった記述である。カンニングは確かに cunning に由来するのだろうが、逆に cunning はカンニングではない。

この程度のことは英語が専門でない国語辞典の編纂者にもわかる(あるいは調べればわかる)だろう。国語辞典は英和辞典に比べて利用層・年齢層が広いはずで、英語でもこういうと思い込んでしまう恐れがありはしまいか。さすがに年端のいかない子供に「カタカナ英語の正しい言い方を自分で調べよ」と求めるわけにもいかない。

えらく脱線してしまったが、「2013年の言葉」に戻ると、新たなカテゴリーとして Most Productive が設けられ、これも今ニュースになっている仮想通貨「ビットコイン」にちなんだ -coin とか、日本語でも使われつつある「~ハック」-hack といった、流行りの接尾辞的な言葉があげられていた。

selfie もさっそくこれに利用されていたが、例として載せられていた twofie が「2人撮り」であるのはいいとして、drelfie が drunk selfie のことだとはなかなか気づきそうにない。

(参考原稿)
「2013年の流行語大賞」は(なんと) because
イッキ飲み (chug-a-lug, binge)
和製英語は役に立つ
「ハック」と「ハッカー」 (hack)

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